缶詰研究会月刊誌【ワイン缶受託重填のFree Flow Wines 社、生産能力を劇的に拡大】食品と容器

ワイン

ワイン缶受託充填のFree Flow Wines 社、生産能力を劇的に拡大

(co-Packer Dramatically Expands Wine Canning Capacity)

Packaging world (USA) 文献NO.6595

本記事は、米国カルフォルニア州のワイン缶受託重填会社 Free Flow Wines社がわずか2年間に半自動の1ラインから300缶/分の完全自動ラインを含む3ライン体制へと生産拡大を図ったことを伝えている。

それによると、ストロー付きの187mlの缶を使ったカルフォルニア白ワインが2003年に初めて市場に登場してから、10年以上経過したが、Nielsen社のデータによると2018年半ばから2019年半ばまでの1年間の缶入りワインの売り上げ伸びは69%に達しており、缶入りワインがいよいよ市場に定着したという。そして、Free Flow Wines 社の社長R.Bouwer氏の予測では、2019年の時点で700憶ドルのワイン市場の1%であったものが2025年には10%を占める勢いだとしている。

そうした中で、Free Flow Wines社は30社のワイン製造企業の缶入りワインで73品目の受託充填を請け負っており、工場をナパから移し、2019年1月にそれまでの3倍の敷地面積の新工場で操業開始した。

工場設備は、Codi社製フィラー3台と300缶/分の完全自動充填ラインで、総生産力は500万ケース/年、2020年の生産は150万ケースを見込んでいる。完全自動充填ラインには24バルブのKrones社製フィラーCraftmate, Ferum社製の4ヘッドシーマーF404が組み込まれていて、現行製品の缶サイズは187ml、250ml、375ml、の3種となっている。

特徴的な点として、同じ場所でパートナーを組むCanSource社がシュリンクフィルムにラベル印刷を施し、Ball社のム印刷缶にフィルム掛けをしてFree Flow Wines社に供給している。

なお記事の中では、缶入りワインの持ち運びしやすさ、健康意識、斬新さ、環境持続性、手軽さ、面白さが人気を呼んでいる背景であるとしてFree Flow Wines社のコメントと完全自動充填ラインの詳細な構成が紹介されている。

桜田 三郎

引用元

缶詰研究会

缶詰研究会月刊誌:食品と容器2020年9月号vo.61より掲載