鉄で作られた自在置物

TBS系で放送されている「情熱大陸」。7月19日の回は、自在置物作家の満田晴穂氏に焦点を当てた内容でした。

「情熱大陸」7月19日放送回

 

自在置物というのは、江戸時代中期に甲冑師によって生み出されたと言われている伝統工芸品です。様々な生き物を金属で表現します。

満田氏は現在にその技術を継承する唯一の人物とのこと。

放送では、満田氏が作った精巧な鉄製の生き物が数多く紹介されていました。それら作品の一覧は満田氏のWebサイトで閲覧することが出来ます。

満田晴穂氏作品

 

満田氏の作品では銅や真鍮を使って作成された生き物が多いですが、鍛鉄の技術に長けた甲冑師が自在置物を生み出したというルーツから、自在置物は鉄で作られていることが多いそうです。

満田氏の作品でも特に人気があるクワガタも鉄と銅で作られています。

オオクワガタ

 

自在置物が凄いのは、生き物の外見を精巧に再現するだけではなく、本物と同じように動かすことが出来ることです。

 

こちらは、東京国立博物館に所蔵されている自在置物を動かしている映像です。

東京国立博物館所蔵

 

こちらで動かしているのは龍ですので、あくまで想像上の動きを表現しているに過ぎませんが、金属製であるにもかかわらず滑らかに動く様子は圧巻です。

 

実は、先日終了してしまったのですが、満田氏の作品展が日本橋三越本店で行われていました。抽選にはなりますが、その作品の購入も可能でした。

満田晴穂作品展

 

そのカタログを見ると、それぞれ20万円から110万円の価格がつけられているので、簡単には購入出来るものではありませんが、一度手に取って見たくなる魅力が溢れる鉄製の生き物たちばかりでした。