東京大学発のスタートアップ企業「EVERSTEEL」は、鉄スクラップのAI解析システムを開発しています。
先月には、東京製鐵株式会社と共同して、鉄スクラップ検収作業の作業効率化や検収員毎の査定のばらつきの低減を目指した実証実験を完了したとのプレスリリースも行っています。
EVERSTEEL、東京製鐵と鉄スクラップ自動解析AIシステムの実証実験完了
鉄はリサイクルが行われていますが、市中から発生する鉄スクラップをいかに効率良く回収選別するのかが課題です。工場に持ち込まれた鉄スクラップをいかに検収するのかが課題となるのです。
この検収に関わる課題の解決策を提供しようというのがEVERSTEELのAI解析システムということになります。
資源を加工して有用な財を生産する製造業などを「動脈産業」、その廃棄物を回収して再生・再利用、処理・処分などを行う産業を「静脈産業」と呼んだりします。この「静脈産業」でも、東大発のスタートアップ企業がAIを用いて課題解決を図ろうとしているというのが興味深いですね。
最近の国内鉄スクラップ市況は下げ基調とのこと。
この後どのように市況が推移するのか不透明ですが、鉄のリサイクルは今後も続けられていくことですから、そこに新しい企業なり技術なりが関わってくることを期待したいですね。